今週シンディ・ローパーのトゥルーカラーズです。ニューヨーク市のブルックリン生まれのクィーンズ育ちのシンディは、1983年にShe’s so unusualのアルバムでデビュー、Girls just wanna have fun, Time after timeが大ヒットした後、映画グーニーズの主題歌も歌いました。そして、True Colorsは86年リリースの同名のアルバムからのシングルカットでビルボードで1位を獲得しました。
シンディのデビューは鮮烈でした。ボクはアメリカの大学に在学中で、MTVが立ち上がったばかりの頃でしょっちゅうシンディの曲のビデオが流れていました。赤毛、片側刈上げで、上唇をめくり上げて笑う、いわゆるハリウッドスマイル。もう外見的にはちょっとアレな感じでした。
非常にポップな歌からしっとりしたバラードまで、レパートリー豊富なシンガーですよね。ポップな曲ではあの特徴的な「ハッ‼」っていう合いの手が入ったり、We are the worldではあの特徴的な♪ウォウォウォウォーーーレッツリアラーイズのところを熱唱したことでもみなさんの記憶に残っていると思います。メイキングビデオを見てると、ヒューイルイスなんかと一緒に率先して話し合ってグループを引っ張ってました。
人は外見で判断してはいけないというか、シンディには感動のエピソードが多いんです。
東日本大震災の直前、空港でのトラブルでフライトが中止になり、乗客たちが怒りをあらわにするところに居合わせたシンディは空港のアナウンス用のマイクを使ってGirls wanna have funを歌い始め、乗客の怒りを静めたっていうね。映画のワンシーンみたいですね。
そして東日本大震災直後、来日中だった海外アーティストが、次々と公演を中止し帰国していた中、同じく来日していたシンディ・ローパーは、予定通りコンサートを強行しました。「私が留まってパフォーマンスをすることで、みんなにちょっとした気晴らしをしてもらおうと思った。元気を出してもらいたかった」のだそうで、コンサートをチャリティイベントとしました。
シンディは大の親日家なんですが、きっかけは、定職がなく食うや食わずの頃、日本レストランを経営していた日本人女性に働かないかと声をかけてもらったことだったようです。その時の感謝の気持ちがずっと生き続けているようです。寿司屋でのバイトなので、いらっしゃいませ、ありがとうございましたなどのほか、寿司屋ジャパニーズは堪能なんだそうですw
ここでいう本当の色というのは、個性のことです。人間が互いの個性を尊重し合う社会を歌った曲です。人の」個性というものは、画一的に決めつけるものではなく、その人なりの「色」の輝きを尊重する美しい「world 世界・世間」であってほしいという主題ですね。誰かが落ち込んでいるとき、あなたの個性を尊重してくれる誰かがいるのよという励ましの歌です。
ディズニーのレリゴーで、ありのままの自分を出していいのよ、だって私にはあなたの本当の色が見えているんだもの、安心して。あなたが大好きよ。と言っているようですね。
シンディ自身は、Girls just wanna have funにあるような「楽しい人生を送りたいだけの女の子」が理想像なのでしょう。歳をとっても、遠慮して地味になる必要はなく、エレガントに生きることを勧めています。エレガントとは具体的には、化粧を濃くしすぎないこと。濃い化粧は、よけいに歳をとったように見えるため、自由に化粧はして良いものの、意識的に薄めにしたほうが良いとコメントしています。
トレンドを意識した化粧よりは、自分の顔に合った化粧を見極めることが重要とも言っています。ファッションについては若い頃には試さなかったようなファッションにも挑戦することを勧めています。実際に60を過ぎても若々しく活動を続けている彼女を見ると、自分も頑張ろうと思います。