今週は、リトル・フィートのTwo Trains(トゥー・トレインズ)をお送りします。リトル・フィートは、1969年にアメリカで結成された南部ロックのバンドです。アメリカ南部ロックはカリフォルニアロックの祖先みたいに語られることがあるんですけど、ブルース、カントリー、ジャズ、ニューオリンズR&Bといった要素がゴリゴリに詰まったとってもアメリカっぽい音楽です。
今日ご紹介するTwo Trainsは1973年発表のリトル・フィート3枚目のアルバム、名作Dixie Chiken(ディキシー・チキン)に収録されています。親友と同じ女の人を好きになってしまったときのストーリーを2つの列車に例えて歌っている曲です。50年以上前の曲なんですが、ボクはちょっと思い当たる節があるというか、後ろめたい過去があります。まずは聞いてください。
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1966年、俺は愛する人に出会ったんだ
67年には俺はすべてを手に入れた
そして幸せな時が過ぎて行った
なのに、あんなことになってしまうとは….
いつの間にかその線路には2両の列車が走っていた
一つは俺、もう一つは親友のあいつ
大丈夫、どうってことないさ
そう思っていたのさ
だけど、結果はいつも同じだ
どうしたらいいのかわからなくなった
一つの列車がヤツで、もう一つが俺
これはどうなってしまうんだろうか?
落ち着け、俺
彼女に選択を迫ったりしたら逆効果だってことはわかってたんだ
まぁ要するに俺は全然落ち着いてなんかいられなかったのさ
もう自分の気持ちを隠してる余裕なんてない
でもこのままじゃもう俺の居場所はない
2両の列車が線路を走っている
一つはあいつ、もう一つは俺
彼女がどちらかを選んで、もう片方が取り残されたとしても
大丈夫、どうってことないってもんさ
そう思ってたんさ
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例によって恋愛の歌は話す話題があんまりないんですけど、この歌に関しては酸っぱい思い出があるんです
親友と彼女を取りあうことってよくあるじゃないですか
中学時代、ボクの親しい友人が1学年下の女の子の子のことを好きになって、二人の仲を取り持ってたりしたんですよ。ボクらは同じ高校に進学し、彼女は中三になりました。ボクは中学の部活動の指導をする怖い先輩をしに卒業してからもちょくちょく母校に行ってたんです。だから彼女と会う機会が卒業してからもあったんですね。中高生ってよく恋愛相談とかするじゃないですか。それでそうやって彼女に友人とのことを相談されている間に仲良くなっちゃったんですね。
それで付き合い始めちゃったんです。
しばらく付き合っていくうちに、今度は彼女はボクとのことをボクの別の友人に相談するようになるんですね。そして彼女は今度はボクの友人のことを好きになっちゃったんです。
好きになっちゃってボクの友人にそのことを打ち明けたらしいんですけど、その友人は、ボクと付き合ってるんだから、付き合えないって断ったんだそうです。なんかボクは付き合っちゃったのに、友人は断ったという、なんてボクはダメな男なんだと後悔したことを思い出しました。とても酸っぱい中高時代をこの歌を聞いて思い出してしまいました。