今週はビートルズのハード・デイズ・ナイトをお届けします。3枚目のアルバムの表題曲として1964年に発表されました。当時の邦題は「ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!」でした。ビートルズの主演映画のタイトルでもあったのが、ハード・デイズ・ナイト「ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!」でした。
タイトルはまたもリンゴの言い間違いからつきました。(ちなみに、「間違い」の名詞形は間違「い」ですからね。本来、間違「え」は動詞の活用形です。「間違え」を名詞として使う人も多いので一応認知はされてますけど)
Eight days a weekのときも一週間を8日とうっかり言い間違えてしまったことからタイトルになりましたが、Hard day’s nightは、今日も忙しい日だったなぁ…あ、もう夜か。という流れで、It’s been a hard day….’s nightと言ったのがそのまま曲になったのだそうです。
言ってみれば、リンゴは出川哲郎みたいな言い間違いが多いということですね。
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もうクタクタ。今日も大変な日だ、あ、もう夜か
犬みたいなてんやわんやの大忙しだった
マジ、しんどかった
今日は泥のように寝ようと思った
でもキミが待つ家に帰ると
キミがオレにしてくれること
そうすれば疲れなんか吹っ飛んじまうってもんな
一日中働いているのは
キミになんでも買ってあげられるようになるためさ
キミに「何もかもをあげるわ」って言ってもらうためさ
だから不満はないさ
キミさえいてくれれば
オレはそれでいいんだ
家に着いたら全部オッケー
家に帰ってキミを抱きしめればそれでオッケー
犬みたいに1日中働いてクタクタ
もう夜か
家に帰ってキミとやれば
それでオッケーさ
文句なんか一つもない
キミさえいればいいのさ
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ビートルズはマッシュルームカットにスーツの外見に騙されがちですが、見かけによらず不良で、ストーンズの方がよっぽどお坊ちゃまなのだとは以前にも書きましたが、今日の歌詞の内容も、一日働いてクタクタだけれど、家に帰ってキミがいれば、疲れは吹っ飛んでビンビンみたいな内容です。訳ではあっさり書きましたけど、「キミがしてくれること」してくれれば「気分はサイコー」ってのが直訳でした。
割と下品ですw
曲中には、クタクタになるまで働くという意味でwork like a dogという表現が使われています。直訳すると「犬のように働く」なんですが、これは、主に単純作業などのブルーカラーの仕事を嫌々ひたすら働くというニュアンスで使われる言葉です。クリエイティブな仕事や頭脳労働にはあんまり使わないものみたいです。「やらされ」仕事のときに使う言葉です。
もう一つ、ぐっすり眠るという内容が出てきます。日本では「泥のように眠る」と言います(よね?)
ボクはそれをそのままsleep like mud(mudは泥のこと)と表現したことがあります。アメリカ人はキョトンでしたw
英語ではsleep like a log(logは丸太)と言います。丸太のように動かないで眠るという意味なのでしょうが、ボクは、泥のようにヌターっと眠るというほうが疲れているのを正確に表現していると今でも思っていて、sleep like mudは今でも使っています。そっちの方が疲れてることをうまく表してると思うんですよねぇ。