今週は、レニー・クラビッツのAre you gonna go my way 『自由への疾走』をお届けします。
レニーは東欧系ユダヤ人でテレビプロデューサーの父とバハマ系で女優の母との間にニューヨークで生まれました。10歳でロスアンゼルスに引っ越し、10代はLAで過ごしました。お金持ちだったんでしょうかね?セレブの街、ビバリーヒルズ高校に通いました。同級生にはガンズ・アンド・ローゼズのギタリスト、スラッシュがいます。在学中は友達ではなかったそうですが、お互い廊下ですれ違ったりしていたので、アメリカン・ミュージック・アワードの授賞式で互いに近くに座ったとき「あ!こいつ見たことある!」となり、それ以来友達になったのだそうです。
レニーはセッションミュージシャンとしてのキャリアを進み、1989年にアルバム『レット・ラヴ・ルール』でデビュー、ビンテージのアナログ機材マニアのレニーですが、今回の「自由への疾走」の♪チャララララッチャ、チャチャーというリフも真空管アンプのいい音出してますよねぇ。クラシックロックの香りがします。
この曲はテレビの朝の情報番組や有吉の壁で使われていたり、日産、スズキやアサヒ・ウィルキンソン、グリコ ポッキー のCMにも使われました。今現在も清涼飲料のCMに使われているので、頻繁に耳にしますよね。
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俺が生まれたのは大昔だ
世界を救う選ばれし者として生まれた
世界を救うためにやってきた
必ずやり遂げる
だからキミもやってみろよ
深呼吸をして今を楽しめばいいだけさ
俺だって、楽しいからやってるだけさ
やり遂げるまでやめないぜ
だからまず知っておきたいのさ
キミは俺に着いてくるかい?
それを知っておきたいのさ
俺たちはなんでいつも泣いているんだろうね?
そこから改めないといけない
俺たちは、この地球をそこからやり直して、みんなで一つにならなければいけない
俺たちはなぜ殺し合わなければならないのか
俺たちはなぜ死ぬのか
俺たちはなぜ抱き合って愛し合うのか
踊ったり恋をしたりしなければならないのか
だからまず知っておきたいのさ
キミは俺に着いてくるかい?
それを知っておきたいのさ
俺についてくるか?
それが知りたいんだ
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この曲ができた93年はヒップホップのサンプリング文化が隆盛の時代です。そんな中、オールド・スクールのロックの曲は衝撃的でした。黒人であることもあってジミー・ヘンドリックスとも比較されました。
曲の冒頭にある、世界を救う選ばれし者 I’m chosen oneというのは聖書にもよく出てくる表現です。世界を救う救世主という意味です。
ボクは映画マトリックスが好きでよく見直しているんですが、マトリックスでいうとキアヌ・リーブスが演じる主人公のネオが、選ばれしものとして描かれているんですね。それと同じ世界観だと思います。
この世界の過った(あやまった)ところを治す。そうやって立ち上がったわけですが、その原動力には、「楽しいと思うからやるんだ」というのがレニーのメッセージです。
「俺に着いてくるのかい?」と尋ねていますが、レニーの本心は、私たち自身の覚悟を試しているんだと思います。フレディー・マーキュリーのように「我に従いついてくるがよい」と命令するスタイルではなく、私たち一人ひとりが自分事として、レニーの主張に共感して、世界を変えようと思うことが大事だと言っているんじゃないかと思います。
最後に、ボクの人生の目標も、世界征服です。楽しいからやってます。