永遠の不良おっさん、ビリージョエルの1980年のアルバム「グラスハウス」からのシングルカットでした
ビリーの中では一番ロックなアルバムかもしれません
マリンバ(木琴)かスチールパン(鉄のたらいみたいなので叩くところによって音の高低を表現するやつ)のようなモノがフィーチャーされたカリブ海サウンドのラテンで、メロディはポールマッカートニーっぽいと評された曲です。
もう今は音楽はプレイリストで聞くようになったので、アルバムを通して聞くことはほとんどなくなっちゃったんですが、「2人の男女の登場人物の”恋物語”を綴った”コンセプト・アルバム”じゃないか」というのを見つけました
改めてアルバムの曲リストを見てみると、おぉぉなるほどともなり、口うるさい彼女との喧嘩なんかも想像して、
Don’t ask me whyは、「知らねーよ」
とも一瞬思いました。そういえばボクもよく言いますw
がしかし、この曲は、「はっきりするまで待つなんて、ぐずぐず言ってないでやってみろ!いいからやってみなっつの」という意味の曲だと思います。
ネットで検索してみると、Don’t ask me whyを「理由なんてないよ」というニュアンスで訳しているものが多くてちょっと驚きました。ボクは、全然違う理解をしていました。受け止め方は人それぞれってことで、今回はジョージ的解釈で書きます。
ボクは、Don’t ask me whyを「自分で決めろよ」と訳しました。
もう一つ、曲の中ではaskという単語が6回出てくるんですが、三回目のDon’t ask me why、間奏の直前なんですが、よく聞いていてください
「アスク」じゃなくて、「アクス」って言ってます。これ、あまり知られてないんですが、ニューヨーク地域独特の言い間違い表現なんです。もっと言うと、ニューヨーク地域の黒人社会でよく聞く間違いだと言われています。ニューヨーク時代のボクのアシスタントはブルックリン生まれでロングアイランド育ちの黒人女性だったのですが、いつもアクスって言うのでよくからかったものでした。ビリーはユダヤ系白人ですが、ブロンクス生まれのロングアイランド育ちで、きっと黒人社会との繋がりも深かったのでしょう。
それにしても、6回中1回だけ間違うんです。このことはずっと前から気づいてたんですが、今回念のため確認しました。いろいろなライブ映像やCD、計10個を確認したんですが、10回中9回、必ず三回目のDon’t ask me whyのところでアクスと言うんです。アクスと言わなかった1回は、3歳の娘をステージに上げてのパフォーマンスのときでした。これは多分やってます。わざとだと確信しました。
英語でも日本語でもこのことをネットで検索しても出て来ません。通なオタク情報です。
Don’t ask me whyを文字通り訳せば、「俺に聞くなよ」なんですが、これを言うときって、どんなときか考えてみると、「そういうものなんだよ」という意味のときもあるし、「俺には関係ないから自分で決めなよ」というときもあるし、「興味ありません。勝手にどーぞ」なんてときもあるでしょ?
「俺に聞かれてもわかんないよ」の理由にはいろいろありますよね
ボクのやっているビジネスアビーでは、
「今やれ、すぐやれ
今できないなら、できない理由を今すぐ言え
それが言えないならやっぱりすぐやれ!
今できることは必ずある
だからやらない言い訳してないで、いいからやれ!」と巻き舌でせっついています
そういうこともあって、Don’t ask me whyはジョージ的には「自分で考えろ、自分で決めろ」となります。
「そういうもんだよ」って訳してる人が多いのは 「ルールは自分以外の誰かが決める」という「やおよろず」の神の国日本の体質そのものだと思いました。一神教の文化では、ルールは自分と神との間のものです。 これ、外国人と働いててもよくあることなんですけど、日本人なら、「ルールだから!」で説明が終わるんですが、欧米人にそれを言っても全く通じません。「なぜそんなルールがあるのか」を説明しなければ納得しません。