今回はザ・スミスのフランクリー・ミスターシャンクリーという曲を紹介します。とてもポップな曲調の歌です。歌っているのは、80年代に活躍したザ・スミスというイギリスマンチェスター出身のバンドです。日本ではあまり有名にならなかったんですが、後のブリティッシュポップ、オルタナティブロックの流れに影響を与えたバンドの一つと言われています。バンド名の由来は、「スミスは最もありふれた名前だからで、今は世界中の普通の人たちが舞台に上がれる時代だ」ということだそうです
スミスは5年間の短い活動の間に4枚のアルバムをリリースしました。フランクリーミスターシャンクリーは、1986年、3枚目のアルバムに入っていた曲です
題名の「フランクリーミスターシャンクリー」は、「ぶっちゃけて言いますけどね、シャンクリーさん」という意味です
歌詞の内容は、実に英国らしい皮肉が詰まっています。
シャンクリーさんというのは架空の人物なんですが、フランクリーと韻を踏んでるわけです
上司であるシャンクリーさんに仕事の不満をぶっちゃける内容なんですが、これ実はスミスが当時契約していたラフトレードというレコードレーベルのトラビス社長への不満を揶揄しているんですね
バンドとトラビス社長は友人でもあるんですが、この曲を聞いたとき、「おまえら、このシャンクリーさんって俺のことだろう!」と爆笑したというエピソードも残っています
本人にばれちゃいましたw
最後の最後で、「給料上げてくださいよ」と締めています
なんだかそこここでありそうな話ですけどね。これ、ボクが書いた詩じゃないですからね!
この曲を聞いて題材の社長本人が自分のことだとすぐわかって爆笑するという辺りが、イギリスの笑いの神髄である皮肉を感じさせますね。
この曲とは全く関係ないんですが、シャンクリーさんというとボクは真っ先にサー・ビル・シャンクリーを思い浮かべます
イギリスのサッカープレミアリーグのリバプールでリーグ優勝3回、リバプールを名門たらしめた監督で、「サッカーのことを生死に関わるシリアスな戦いだと言う人がいるが、それは絶望的に間違っている。サッカーとは、そんなもんじゃない。もっともっと、ずっと大切な戦いだ」という名言で有名な人です
生死に関わるより大切ってw
ボクにとってシャンクリーと言ったらこのサッカーの監督なので、この歌を初めて聞いたときはなんか複雑な気持ちになりましたw
赤の他人のことだとはわかっているんですけどね