まず最初に、先週紹介したロング・トレイン・ラニンのリフが、ローリング・ストーン誌のリフのトップ100に入らないのはなぜか?という質問を頂きました。答はみつかりませんでした、すいません。
リフ(繰返し)の定義では、単音の繰り返しだけでなく、和音の繰り返しもリフに含まれるようなんですよ。じゃぁコード進行とどう違うんだ?というところまでは調べられませんでした。
ロングトレインラニンのあれは、リフと思われてないんじゃないかというのがボクの見解です。ボクはあれをリフだとは思ってませんでしたw
では、今週は、特にリクエストされたわけではないんですが、リスナーさんの投稿からインスパイアされて、マンハッタン・トランスファーのThe Boy from New York Cityをお届けします。
マンハッタン・トランスファーは、今年結成50周年、日本にもこの前来てましたね。
男女各2人の4人組ボーカルグループです。圧巻のボーカル技術とハーモニーを持つ一方で、ジャズのみならず親しみやすいポップスも歌っているのでグラミー賞10回受賞していてボーカルグループの殿堂にも入っています。日本で言えばミスター・サマー・タイムのサーカスですね。歌はすばらしいんですけど、当時の映像を見てみると、ビジュアル的には結構深夜2時のスナックみたいなノリで親しみが持てます。
今日紹介する曲はグラミー賞3部門受賞のマンハッタン・トランスファーの出世作です。収録されているアルバムは「メッカ・オブ・モダンズ」
流行の最先端って意味で、ジャケットも含め何もかもが大人で都会的なジャズィだったんです。タイムズ・スクエアあたりのキラキラしたブロードウェイを思わせるグループだと、カントリーロードのド田舎者のジョージ少年はニューヨークに強く憧れて「いつかきっとボクもニューヨークに行って世界の中心で働いてやる!」と思いました。
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クールな子猫ちゃん
ニューヨークから来たっていうあいつの話を聞かせてよ
そうねぇ、彼は背が高いの
そしてシュッとしてるのよ
いつか彼を虜にしようと思って、私狙ってるの!
彼ってセンスいいのよ
そしてとってもスィートなの
彼に見つめられるだけで私はもう立っていられなくなっちゃうの
ほら、見てごらんなさいよ
彼がカッコよく歩くのを
彼がカッコよく話すのを
彼は自然体で偉そうになんかしてないわ
だからって、おどけすぎたりもしないの
彼はマンハッタンいちのペントハウスに住んでるのよ!
とにかく彼はキュートなの
モヘアのスーツも決まってるのよ
彼はいろんな女の子をより取り見取りなのよ
ほら、見てごらんなさいよ
顔についた傷も、真新しい車もチョーかっこいいでしょ
彼が私に愛してるよって言ってくれると
いつも背中がゾクゾクするの
かっこよく踊れるし、恋だってお手の物よ
彼と恋に落ちるのなんてほんの一瞬の出来事よ
彼はちょっとシャイなの
もちろん私も
でも彼と私が離れることは無いわ
西海岸から東海岸までのみんな、だから見てなさいよ
クールな子猫ちゃん
ニューヨークから来たっていうあいつの話を聞かせてよ
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こういうチャラチャラした内容なら恥ずかしくないので大丈夫です。ボクにとってこの曲はキラッキラのブロードウェイをイメージさせます。マンハッタンを南北に斜めに走る目抜き通りで、特にタイムズスクエア周辺の劇場街、「ミュージカル」を思い浮かべちゃいます。 ブロードウェイ自体は実は20km 以上も続く長い道路で、北はハーレムから南はウォール街を通過してバッテリーパークまで続いています。ニューヨークに長期出張で行っているときにロックフェラーセンター近くの50丁目あたりからブロードウェイを歩いて下ってみたことがあります。ダウンタウンのグリニッジビレッジの行きつけだったカフェでオムレツを食べたりしながらワールドトードセンター跡地まで健康のために歩いてみたのですが、2時間以上かかりました。