今週はトーキングヘッズのOnce in a lifetimeをお届けします。トーキングヘッズは先月Life during the wartime(戦時中の生活)を紹介しました。今週の曲、Once in a life timeは「人生で一度きり」という意味です。
トーキング・ヘッズ は、1974年にニューヨークのグリニッチ・ビレッジで結成されたバンドで、ジャンル的にはインテリ・テクノ・パンクに分類されます。アメリカ東部ニュー・イングランドの超名門芸大、ロードアイランド・スクール・オブ・デザインで出会いました。ニューヨークではブロンディなどと同じ時期にパンクの聖地のライブハウスCBGBで活躍しました。リーダーのデイビッド・バーンは天才特有の、変態系の目をしています。今日の曲のMVもサイコなんです。MVではめちゃくちゃ焦燥感に帯びたメガネの男性が出てきて、もがいて、「Same as it ever was, same as it ever was…いつもと変わりない….いつもと同じだ」と焦りながら言ってます。
そして、MVのラストは、水に漂う中でもがき沈んでいく…場面で終わります。なんだか鴨長明の方丈記のような曲です。
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そして気がつくと、キミは小さな公団住宅に住んでいる
そして気がづくと、キミはどこかほかの世界にいる
そして気がつくと、キミは高級車を走らせている
そして気がつくと、キミは豪邸に住み、隣には美人の奥さんがいる
そしてキミは思うのさ、「はっ!いつの間に?!」(注: ダチョウ倶楽部風に)
水が流れるように日々は流れる
やがて水が地面に染みこんで行き、海に帰るように
お金は消えていく
キミは自分に問いかける、「どうしたら問題解決するだろう?」
キミは自分に問いかける、「あの高級車はどこに行ってしまったんだろう?」
キミは自分に問いかける、「これはオレの豪邸じゃない!」
「オレの美人なカミさんはどこに行ってしまったんだ?!」
日々は水のように流れて行く
やがて水が地面に染みこんで行き、海に帰るように
日々は過ぎていく
毎日同じことの繰り返し
いつもと同じ
いつもと同じ….
水が流れるように日々は通り過ぎていく
今度はこんな疑問が思い浮かぶ「豪邸ってなんだ?」
「この高速道路はどこにつながっているんだろう?
「オレはこれでいいんだろうか?」
「オレが何をしたって言うんだ?!」
それでも
それでも日々は今までと変わらず過ぎていく
水が流れるように
水が地面に染みこんで、やがて海に帰るように
いつもと同じ
変わらない毎日
人生は一度きり
だから
毎日同じことを繰り返す
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最後の、人生は一度きりだから、毎日同じことを繰り返すというのはもちろん皮肉です。
単調で退屈なメロディーの繰り返しだったでしょ?
これは同じことの毎日を表現しているんじゃないかなと思います。
気付いている、いないに関わらず、人間は自動操縦のようにあまり深く考えず日々の生活を送ってしまっている。ふと気づくと何も結果が出せないまま時間だけが過ぎて「こんなはずじゃなかった」 と後になって思いることに気付いて焦ってしまう。
ありがちですよねw
でもサボっていたのは自分です。
「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。世の中にある人とすみかと、またかくのごとし。」
同じような毎日でも、一つ一つの小さなことはいつも違います。そこには小さな選択肢がたくさんあるんです。人は一日に約3万5千回の選択をしていると言われています。いつもと同じことを選択するのは楽ですが、振り返ってみて後悔するとしたら、それは長期的な目標を持たずに日々を過ごしているからだと思います。だとしたら、長期の目標を明確に持って、それを日々の行動に落とし込んでみて、毎日確認と修正をしていくといいと思います。PDCA(Plan Do Check Action)ってやつです。
そりゃぁ毎日同じことだけを繰り返しているだけじゃ何も変わるわけがないですよね。
こっちゃ考えて工夫してきたつもりなのに、5年間結果が出なくて焦ってるっつーのにw