今週は、ジャニス・ジョプリンのMove over(邦題はジャニスの祈り)をお送りします。
ジャニスジョブリンはテキサス州の東の端、ルイジアナ州との州境の街に生まれます。子どもの頃からブルースを聴いて育ち、教会の聖歌隊にも入っていたそうです。外見で人を判断してはいけないとわかっていますが、ジャニスといえば赤毛ですよね。若い頃のエピソードとして、地元テキサスの名門テキサス大学に入学したものの、キャンパスのブスコンに優勝してしまったことがショックで大学を中退してしまいます。その後サンフランシスコに移ってフォークシンガーとして活動を開始しました。1967年、サンフランシスコにほど近いモントレーで行われた野外フェスで人々の目に留まりました。その後1969年ニューヨークで行われたウッドストックにも出演しています。
ヒッピー文化の象徴の一人です。
ジャニスは27才という若さで薬物中毒によって亡くなりました。今日の曲は彼女の死後1971年にリリースされたアルバム「Pearl」に収録されたのですが、今となっては代表曲ですね。
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もう終わりだって言うのね
これでお仕舞なんでしょ?
じゃぁなんであんたは未だに私の周りをうろついてんのよ?
さっさと消えなさいよ!
私には男が必要なのよ、知ってるでしょ?
男が必要なの
でもそれをあんたに言ったら、あんた何て言った?
「ま、がんばれよ」って言ったのよ!
なんでそんなことすんのよ?!
そんなことするのやめてよ!
あたしの愛を受け入れるの?どっちなのよ?
はっきりしてよ!
あたし、まだ次に行く気になれてないのよ
あんたどうするつもりなのよ?
こんな宙ぶらりんの人生でいいの?
ねぇ、早く決めなさいよ
どこまであたしをじらしたら気が済むの?
ふざけてんの?早く決めてよ!
どっちにすんのよ!
あたしと付き合うの?付き合わないならほっといてよ!
もう終わりだってあんた言ったわよね?
なのになんで未だにあたしに構うのよ?!
どっかに行ってよ
ほっといてよって言ったでしょ?
馬鹿にしてんでしょ!
あたしの気持ちを弄んで何がしたいのよ?
もう無理
こんな中途半端な状況に疲れちゃったわ
あたしはロバじゃないのよ!
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この曲は自分の経験をもとに作ったオリジナルだそうです。
赤毛、英語ではレッドヘッドとかジンジャーと言います。赤毛の人は日焼けしない皮膚をもち、そばかすが多いのが一般的です。そして性格的には気性が激しく歯に衣を着せない物言いだったり、自由奔放だと評されています。赤毛のアンのヒロインであるアン・シャーリーは「彼女の気性は髪の毛と一致している」とされています。
ガリバー旅行記では「男女ともに赤毛の人たちは、他の人たちよりも自由奔放でいたずら好きであることが観察されているが、その強さと行動力は他の人たちをはるかに上回っている。」と書かれています。
一方のジャニスはというと、家族からの評は、彼女は知的でシャイで家族思いの繊細な性格だったというのですが….この歌詞から察するにやっぱりきつい性格だったのかなぁと思います。やるならやる。やらないならやらない。はっきりとした性格だったのかなぁと。ボクはそういう性格のほうが好きですけどw
その性格も相まって、「今までクラス、学校、町、そして国中の笑い者だった」とジャニスは語っています。孤独で、自分の気持ちにどう向き合ったかわからなかったのかもしれませんね。