メディア

じょーふなのどゆソン Yellow submarine 2024/4/22 #165 24-16

今週は、ビートルズのイエローサブマリンをお届けします。1966年リリースのアルバム「リボルバー」に収録された曲です。1968年には、この曲を題材としたアニメ映画『イエロー・サブマリン』も作成されました。

ビートルズは、イギリス国内においてはアルバム収録曲をシングルカットしないポリシーだったのですが、この曲はその例外としてシングルカットされました。

また、イギリスでリリースされたシングル曲で唯一リンゴ・スターがリード・ボーカルの曲でもあります。リンゴが歌うことを想定して作られたので、慣れないリンゴに配慮して音程の動きがない曲を作ったそうです。

この曲にはいろいろな効果音が使われていますが、当然実際の鎖のすれる音とか、汽笛とか倉庫から持ち出してきて録音したそうです。水の入った缶にジョンがストローで息を送ってブクブク泡の音を録音したり、号令の声は隣の部屋からジョンとポールが叫んで録ったりしたんだそうです。

もともと子どものための曲として作られたので、日本では『ママとあそぼう!ピンポンパン』の「トッポ・ジージョコーナー」で紹介されたこともありました。そのほか、演歌歌手の金沢明子が「イエローサブマリン音頭」をリリースしています。

また、サッカー界では、ドーハの悲劇の頃の中山雅史のチャント♪なかやま隊長、ゴンゴール、ゴンゴール、ゴンゴールに始まり、我らがザスパや、コンサドーレ札幌、名古屋グランパス、京都サンガ、ガンバ大阪、ヴィッセル神戸と多くのチームが替え歌をこのメロディに乗せてチャントに使っています。

~~~~~

ボクの生まれた街には船乗りが住んでいたんだ

彼はボクたちにいろいろな話をしてくれたんだ

潜水艦乗りの人生についてをさ

ワシらは太陽に向かっていたんじゃ

緑の海が見えるまでずっと海の中を進んだんじゃ

ワシらは黄色い潜水艦に住んでいたんじゃよ

みんな黄色い潜水艦の中に住んでいるのさ

さぁ、みんな乗り込んだね!

たくさんの人たちが一緒に暮らすんだ

いよいよ出航だ!

みんな黄色い潜水艦の中に住んでいるのさ

「甲板長!全速前進!」

「軍曹!了解!全速前進!」

「錨(いかり)をあげろ!」

「アイ、アイ、サー、キャプテン!」

みんな必要なモノはすべて手に入れて平穏な生活が送れている

青い空と緑の海

そしてボクらは黄色い潜水艦の中に暮らしているのさ

~~~~~

曲中、Aye, Sir, aye!(アイ、サー、アイ)というフレーズが出てきます。これはみなさんがご存じのアイアイサーと同じです。アイと言うのがイエスの省略した言い方で、それを二回に偉い人のサーがついているんですね。その順番がちょっと変わったのがアイサーアイです。了解しましたという意味で使われます。海軍とか船員とかで使われる言葉です。

一般的に言うと、イエッサーですね。アイアイサーもイエッサーも、サーは男の人のことですから、相手が女性だった場合は、イエス・マム、アイアイマムになります。

了解しましたという意味では、ガッチャマンでおなじみのラジャーというのもありますね。これも軍隊用語です。通信を「受け取った」という単語は、テニスやバレーボールでサーブを受けるレシーブのレシーブと言います。その頭文字と同じ音であるRで始まる単語としてロジャー(ラジャー)という名前だからです。いろはの「い」とか、みかんの「み」みたいなもんです。

この曲はジョンが「僕たちはキリストより人気がある」という発言をした後に発売されたため、アメリカでは多くのラジオ局がビートルズの曲を流すことを拒否していた時期だったことから、アメリカでは初めて1位を獲れなかったシングルとなりました。

ビートルズはベトナム戦争反対を表明していたので、学生運動とは共鳴するところがあり、事あるごとに挟んで申し訳ないんですが、ボクの母校のカリフォルニア大学バークレーでは、「我々の未来への信頼と、我々全員が生活をするのに適した場所への憧れ」というメッセージだと解釈して、学生運動のテーマソングと言っても過言ではありませんでした。

私たちはみんな黄色い潜水艦の中に住んでいる。これは潜水艦をノアの箱船のように見立てていて、みんなを安全に連れて行ってくれるものとして表しているという見方ですね。

まぁしかし、当のポールは、意味なんて無いよw言葉のまんまだよ。子ども用の歌なんだから。と政治的意図はないと言ってるんですけどね。

コメントを残す

*